推し活日誌5

 

 

 

 

・5月28日

 

 

 

ダービーデー。

父親が競馬ファンゆえ小さい頃から競馬場に連れていかれていた私。

一番古いダービーの記憶はどこだろうと考える。

確実に覚えてるのはジャングルポケットの時だ。

ゴール後に鳴いていたジャンポケに反応していたのを覚えてる。

タニノギムレットの時は雨が降って虹が出ていて、キンカメの時にハーツクライと出会い、ディープスカイの時はブラックシェルを応援し、エイシンフラッシュの時はローズキングダムヴィクトワールピサルーラーシップ、レ―ヴドリアンを応援し、キズナの時は感動し、ワンアンドオンリーの時はトーセンスターダムが埒にぶつかったことに驚き、マカヒキの時はエアスピネルに夢を見て、ワグネリアンの時はいっくん良かったねえとなり、ロジャーバローズの激走に驚き、ドウデュースでまた感動し……ダービーの現地観戦の記憶はざっとこんな感じ。

競馬ファンならダービー馬はスラスラ言えないとねえ。

私はアイネスフウジンから言えます。

 

なんてダービー語りは脇に置いておいて。

この日はスマートシートを取れなかったので入場券で来場。

去年と同じように内馬場から観戦。

人の多さと暑さと馬券で私の情緒は乱高下。

昼食の時にテーブルを傾けてきやがった子供には危ないなと文句は言った。

もし食べていたラーメンに万が一のことがあったら私はブチギレていたであろう。

でもガキは来るんじゃねえとは言えない。

私も子供の時に競馬場に連れていかれてたから今がある。

少子高齢化の今、未来の競馬ファンを増やしておいて損はないのだから。

 

テンションを上げてくれるのはやはり武豊さまである。

ダービーのジョッキー紹介は内馬場から双眼鏡で豊さんの後頭部を眺めてた。

キャルレイのレースでは惜しくて興奮した。

あと私には豊さんとオーバーラップしている推しがいるのですが、その推しのアクスタをお守り代わりに持っていっていた。

とあるレースのとあるジョッキーのとある騎乗にキレ散らかしそうになったけど、そのアクスタを見て心を落ち着かせた。

……推しは偉大である。

 

さて日本ダービーの話をしよう。

去年は切実に勝利を願っていたが、今年は余裕があった。

去年勝っていたこともあり、今年大阪杯を勝ってるし、重賞6勝しているし。

だから余裕を持ってファントムシーフを本命にした。

私は馬券は愛とデータで決まるから。

 

結果は残念だったけどまあいい。

そうは簡単にいくわけがありません。

また来年と前を向くのです。

理想はドウデュースくんのようなパートナーが良いんですけどね。

 

勝ったのはタスティエーラ。

これまた個人的に(ここ重要)思い入れがないのでそれ以上でもそれ以下でもないというか。

 

レースはまずドゥラエレーデの落馬競走中止に驚き、レース後はスキルヴィングの様子に驚いた。

こういった大レースだからこそ、こういった出来事の影響力はすさまじいとは思うけれど。

ああいう人達(察して)って潰すだけ潰してその後のことって絶対考えてないよね。

そんなの憎しみの連鎖が起きますやん。

競馬というのは自分たちが生まれるずっと前からあるわけで、廃止したけりゃタイムマシンでその時代に戻るしかなくない?って思ってしまうわけです。

というか人間を作り直すところから始めたら万事解決じゃんと思ってしまうわけです。

ええ、これは屁理屈でしょう。

 

うちらはうちらでやってるからそちらはそちらでよろしくやってよって思っちゃう。

住み分けって大事でしょ?

それが巷で言われる多様性じゃないの?

光が強ければ強いほどその影が濃くなるのは当たり前で、競馬をしている以上そういったことはどうしたって避けられない。

だから私は割り切ってる。

いや割り切って飲み込んで受け止めないと、あえて感受性を低くしないとやってらんない。

それが嫌なら勝手に出ていけばいいだけの話。

勝手に好きになったわけなんだから。

 

それでも私が競馬ファンをしている理由は豊さんが8割、ギャンブルが2割。

競馬観戦歴20年、ユタカファン歴15年、小学生の時から培い続けた「好き」という気持ちを大切にし続けたいなと思うのです。

これ問題は遠くない未来、豊さんがいなくなった時どうなるかなんですけど、それはまあひとます置いておいて。

 

なんだか脱線して熱くなってしまった。

SNSの発展により人間のめんどくささが可視化されて、日々思うことがあったのです。

SNS疲れは日々してる。

だけど推しの情報にはSNSが不可欠。

これが日々のジレンマ。

 

というわけで日本ダービーが終わりました。

ダービーが終わると1年終わったなってなっちゃう。

次週からはもう新馬戦。

POG登録しないとね。

 

次回は安田記念編。

ジャックドール武豊を生で見られるのが今から凄く楽しみです!

 

 

 

 

推し活日誌4

 

 

 

5月21日

 

 

 

2週間ぶりの競馬場でございました。

人の多さには慣れました。

もう人の多さで文句は言いません(笑)

 

いつも通り席に着いたら1レースな感じ。

Welcomeチャンスは特別賞だったけどオルフェとコントレイルだったからまあ別に……という感じでスルーしてしまった。

 

馬券はちまちまとしか当たらず。

当たったレースは微プラで、外れたレースの方が多いから当然マイナス。

私の馬券はいつもこう。

たまに爆発するからギャンブルはやめられない。

まあ馬券代は推しへの貢ぎみたいなものですから。

 

この日の豊さんは4鞍。

勝利もなし。

しょうがないんだけどね。

寂しいものは寂しい。

オークスソーダズリングは良い物を持ってるのは確かだと思うから適距離で頑張っていこう。

秋華賞はワンチャンあれ。

 

昼はどみそのみそラーメン。

濃厚でとても美味しいんだよね。

酒はベストオブラック。

ただ飲み干した後アルコールが頭に回ったのか頭痛が起こった。

そのせいで悪態をつきそうだった。

つかなかったけど。

おやつは戸松のポテト。

皮付きポテトが好きです。

 

さてオークスを勝ったのはリバティアイランド。

2冠達成おめでとう。

強いのは分かり切ってて本命にもしてたけど大した感情はなし。

化け物級の牝馬が間を開けずに出てくるものだなあ。

 

川田将雅様の共同記者会見での発言がJRAを動かしたのは舌を巻いたなあ。

私は天邪鬼性質だからお願いをすんなりとは受け入れてなかったけど、別にいつもスタート前は喋ってないからそこに反発する気持ちは一切なかった。

こういう雰囲気がいつか定着するんだろうか。

 

この日はこんな感じ。

まあこんな日の方が多いんですよ、競馬って。

競馬場行くと疲れてしまうんだけど、楽しみも知ってるからまた行きたくなる。

ダービーは入場券をもぎ取って行きますよ。

ファントムシーフ武豊は這ってでも行きたくなるでしょ。

ということで次回はダービー編です。

 

今回はこういう総括で。

では!

 

 

 

 

推し活日誌3

 

 

 

 

・5月7日

 

 

 

フェブラリーの日以来の東京競馬場

入っていく人の感じはフェブラリーの時よりマシという感じ。

あの日は福永くんが日本で最後の日だったからかなあ。

 

いつも通り競馬場に入っていく。

もうすっかり手慣れたものだ。

ちなみにこの日は一人でした。

南武線ユーザーの私はいつも西門から入る。

絶対ターフィーショップの横を通るのでJRAレーシングビュアーと優駿の豊さんのポスターへの挨拶は欠かしません。

 

そこからいつも私が撮ってるスマートシートのエリアへ。

ちょこまか動くので絶対端の席を取る。

今日はウィナーズサークルが少し斜め前に見える席だった。

 

大体席に着く頃に1レースが始まる。

この日は早速当たり、幸先が良いなんて思いながらWelcomeチャンスのアプリを開いたらなんとA賞が当たってしまった。

A賞は1400円分のクオカード。

ありがたく使わせてもらいますm(__)m

 

でもこれが運の尽きだったように思われる。

馬券の個人的ヒットはPATで仕込んでたダミエの応援馬券だし。

POG馬だったヴェールアンレーヴが勝ってくれたのは嬉しかったけど。

 

昼は前日テレビで推しが唐揚げ作ってたから唐揚げ定食、酒はベストオブラック、間食はもつ煮。

昼の時の店には居座ってる常連のおじさんたちがいた。

おじさんの一人に少し話しかけられた。

こういう時自分のコミュ障が露になる。

 

あと今日欲しかったのが大阪杯のジャックドールのアクリルキーホルダー。

アクスタにもなるから今年のG1グッズは積極的に買いたい。

オオバンブルマイのアクキー欲しかったなあ。

 

そしていつだって私の中心は武豊さまなのでございます。

8レースのサザンエルフはスタートをポンッと出した時点で勝負あったよね。

ダート1300メートルを見事逃げ切りました。

また勝ったのが見られてこの時点でこの日はホクホク。

 

豊さんは最近髪を茶色に染められてたから初めて肉眼で見た。

確かにフェブラリーの時は黒かったもんなあ。

 

この日一番興奮したのはメインのNHKマイルC

マジでオオバンブルマイはイケると直感的に思って馬券も本命にしました。

私は双眼鏡観戦スタイルなのだけれど、終始視線が定まらなかった。

レース中にレース映像を見た記憶がないもん。

直線で外に持ち出したときは勝てるって思ったもん。

もうそこから大興奮。

言語化できない声が出て、豊さーん!!は確実に叫んでた。

でもそんな叫びも空しくシャンパンカラーには届かない。

最後にはウンブライルにも差されて3着になった。

そういえばこの日は馬場入場の時に武史が落馬してしばらく動いてなかったから心配だったんだけど、ジョッキーってほんと並大抵じゃない。

 

勝ったのはシャンパンカラーとウチパクさん。

シャンパンカラーのベゴニア賞、生で見てたなと思い出す。

京成杯で崩れてそこからニュージーランドTで3着というのが盲点になってたかな。

普段は豊さんより上の年の人達を取り上げがちだけど、ウチパクさんだって豊さんの1つ下だから50代なのよ。

十分常人じゃないのよ。

中央に入ってきて15年ですって(調べた)

ノンコノユメのフェブラリー以来のG1制覇だそうで。

おめでとうございます。

天気の感じからピンクカメオNHKマイルを思い出しました。

それだって16年前ですよ、奥さん。

当時JC(死語?)ですよ、私。

まだ豊さん好きになってない頃ですよ。

 

話が脱線してしまった。

でも人間昔話が好きですからね。

とにもかくにもオオバンブルマイくんは頑張りました。

本命で外したけど別に残念にも思わない。

オオバンブルマイくんと豊さんにお布施です。

 

久々に生に競馬観戦するとやっぱり楽しいなと思う。

何で東京競馬場だけになっちゃうかというと府中が近すぎて他が遠すぎると思っちゃうからです(笑)

好きな馬や騎手を応援できて、美味しい食べ物があって、酒も飲めて、もしかしたら儲けられるかもしれない競馬場という場所最高ですよねと改めて思いました。

なんだか自然と原点回帰できました。

 

次回はオークスの日に行きたいと思います。

それではまた!

推し活日誌2

 

 

 

 

・2月19日

 

 

 

2週間ぶりの競馬場。

フェブラリーSは最初の東京のG1だけあって現地で見ることが多い。

コパノリッキーやインティの時もいた。

あとヴァーミリアンの時やカネヒキリの時も現地にいた記憶がある。

えっ?カネヒキリって17年前なんですか?

当時は小学生でした。

 

この日は母上を連れての参戦。

一人の方がもちろん自由は利くけど、話し相手がいるのは大きい。

一人だと話し相手Twitterだけになっちゃうからさあ……(寂しいこと言うのやめ)

 

東京新聞杯の時も人が多いなと思ったんだけど、フェブラリーの日はさらに人が多いなと感じた。

だって入るのに並んだんですもの。

バーコード、ピッてするだけやんと文句を口に含みながら並ぶ。

並んでる途中「それ」が口癖の女の話が気になる。

振り向いてその女を見れば長い黒髪を巻いていてかばんにはちいかわのマスコットが付いていた。

なんかTwitterにいそうと偏見的に思った。

でも決して交わることはないだろう。

 

入場するときバーコード読み取ってもらって確認があってチケットが発行されたら終了なのに、何列か前の金髪が不備があったみたいで、なかなか進まなかった。

危うく1レースが見られないところだった。

 

個人的盛り上がりのピークは3レース。

3回目でやっと豊さんの勝利を生で見られました。

ありがとう、スマートフォルス号。

ピンク帽にスマートの服は多分スマートファルコンの思い出込みでめっちゃかっこよく見える。

生で勝つの見るとマジで好き度が上がります。

何であんなにかっこいいんだろう。

口取りはスタンド席から双眼鏡でガン見。

後頭部をまじまじと眺める。

帰るときスマートフォルスの担当さんの背中をポンッとしてた。

関係性は分からないけど、また豊さん人を垂らしてるとは思った。

 

フェブラリーSを優勝したのはレモンポップと坂井瑠星。

レモンポップ本命だったのでまあ当たり。

ヘリオスは途中までわくわくしたなあ。

このコンビで勝つところを見たいものです。

 

坂井瑠星に関して思うのはSixTONESにいそうぐらいでそこまでの関心はないんだけど。

これは坂井瑠星に限らずなんだけど、若手騎手の夢女たちは彼らに熱愛だとか結婚だとかが判明したとき、どういう反応をするのかが凄く気になってる。

大変意地の悪い考えなのは自覚してます。

私の場合好きになったとき豊さんはとっくに結婚されてたから。

というか私が生まれたにはもう婚約なさってたからその時の状況は文章でしか見たことがないんですよね。

まあ私が好きになってから手繋ぎとか路チューはあったんですけど(笑)(やめなさい)

奥様の芸能活動も本当に知らないまま―そこまでの興味もないけれど―かれこれ干支一周分以上ファンをやっている。

 

話が脱線してしまった。

この日は福永くんのJRA最後の騎乗の日でもあった。

福永くんが勝ったときと12レースの盛り上がりが凄かった。

いつもの競馬場とは違う雰囲気だった。

G1の時以外はもう少し殺伐としてる方が個人的にピリピリしてて好きなんですけど(笑)

だって競馬はギャンブルだし、競馬場は鉄火場だし。

セレモニーは見ずに帰ったんですけど、福永くんも私が競馬を好きになった頃にいたジョッキーだから一抹の寂しさはあります。

それにしてもいっくんに対して手厚い。

これ、豊さんの時全国ツアーとかになるのか?と遠くはない未来を想像したりします。

 

さて、これにて第1回東京開催は終了。

豊さんのおかげで3回行けました。

次回は春開催の時に。

果たして私は何回行けるでしょうか?

それではまた現場がある時まで。

ありがとうございました。

 

 

 

 

推し活日誌

 

 

 

 

・1月28日

 

 

 

今年初めての東京競馬場

意気揚々と出かけました。

この日豊さんは4400勝まであと1つだった。

もしやメモリアルを生で見られる⁉と私はルンルンでした。

しかし推し事そう上手くはいきません。

この日ルメちゃんが大暴れしてルメちゃんが勝つシーンばかり見る。

一番悔しかったのはメインの白富士S

ドーブネくんは頑張ってくれたけれども。

普段出さない高い音域の声が出たからね。

そのせいで少し咳き込むました。

勝負は時の運。

そうはいうものの溜め息は出るもので。

勝利の美酒じゃなくてヤケ酒のベストオブラックというハイボールを飲む。

爽やかな味がした。

 

 

 

・2月5日

 

 

 

エアロロノア武豊が見たくて参戦した。

前日豊さんが無事メモリアルを達成されたので心置きなく競馬場に行けた。

メモリアル達成飲みを称してずっと気になっていたカフェファラテを飲む。

舌を火傷したけど美味しかった。

めっちゃ嬉しかった馬券の当たりはスノーグレース。

でもこの戦績でこのオッズ?って感じではあったが。

エアロロノアは脚を伸ばしてたけど5着まで。

どこかで重賞取ってほしいと思う馬なんだけれども。

豊さんの勝利は見られず。

次はフェブラリーSの日に行くのでその日こそはと願っております。

 

 

 

 

推しは推せるときに推せ!

 

 

 

 

5月29日。

日本ダービー当日。

1レースに間に合わないなあと思いながら家を出発した。

 

 

 

さて話は前日に遡る。

私は競馬予想TVを見ながらダービーの予想をしていた。

 

心の本命はドウデュースだと思っていた。

ダービーはドウデュースでしょ!と思っていた。

 

でもこれは信者の妄信である。

また実際の馬券で豊さんを本命にするには怖さがあった。

そう言った意味では私は完全になる信者ではないだろう。

信じてるけど信じてない。

そんなアンバランスを持ち始めたのはいつからだろうか。

 

自分の負の力はなかなかであることは自覚している。

肩入れする馬は追って案外な感じになるし、肩入れした人は好きだと自覚してから1年と4か月後に何かに見舞われる。

豊さんも例に漏れず、2010年の毎日杯がそれに当てはまる……。

 

だからこのままドウデュースに全力投球していいものかという想いがずっとある。

今もそうだ。

一方で脳内のもう一人の自分が推しは推せるときに推さねええでどうするんだと叫んだ。

その声に従いドウデュースのストラップとボールペンは買っていた。

 

ところで私の重賞レースでの予想方法はJRAのホームページのデータ分析を参照して当てはまる馬に加点していくというもの。

ドウデュースがその最上位であることを望んでいるのかいないのか、自分の気持ちがよく分かっていないままデータを調べていく。

 

何の運命かドウデュースが唯一の最上位になった。

ここで脳内の私が推せる時に推せええと言ってきた。

私はキタサンブラックの時のことを思い出した。

あの時はキタサンに全権委任していた。

ドウデュースはキタサンと同様顔で惚れた馬である。

私は腹を決めてドウデュースを本命にすることにした。

 

 

 

さあ時計の針を当日に戻そう。

2レース前に到着する。

スマートシートを取れなかった時点で内馬場で見ようと思っていた。

多少右往左往してゴール板がよく見える所をキャンプ地とした。

 

本当に雲一つない空。

容赦なく降り注ぐ日差しと紫外線。

日焼け止めは塗ったし、日傘も持ってきたけど、風は時折吹くけれど、こりゃへばるなと思いながら観戦する。

とにかく水分を取って(給水コーナーには救われました)、除菌用のウェットティッシュを首の後ろに乗せたりなど工夫をしながらダービーまで過ごした。

 

 

 

10レースの馬券を買うときに目黒記念までの馬券を買う。

人がいっぱいだろうなというのとダービー終わった後の精神状態が想像できなかった。

そりゃ勝って欲しい。

でも勝つのは余程のことがない限り1頭なわけだから負ける確率の方が高いわけで。

勝ってボロ泣きの世界も描いてはいるけど、負けて芝生の上で倒れてる想像もあったから。

 

レース前からずっと思っていたのはどんな競馬するんだろうなということ。

弥生賞皐月賞も理解はしたけど納得していたわけじゃないかった。

枠は7枠13番。

確かに皐月賞で見せた脚は目を見張るものがあった。

武豊のダービーの勝ち方を思い出してみると、やはり末脚を生かすのだろうか。

正確なビジョンを描けなかった。

 

色々な人がダノンベルーガやイクイノックスなどの馬を挙げる中、勝つのはドウデュースだろと口には出さないまでも思っていた。

しかしまた言うがこれは妄信だ。

皐月賞の時も思ってた。

だから皐月賞は悔しくて、ダービー勝ってやると燃え滾った。

ただの一ファンなのにね。

 

先週までは別界隈の推し事に気を取られてはいたが、今週はドウデュースのことが絶対頭にあった。

他人に話せば何でそんな鼻息荒くと思われるかもしれない。

だって豊さんに勝って欲しかったから。

キズナのダービー以降の騎乗馬を振り返ってみると、ポルトドートウィユエアスピネルは個人的に熱かったけど、ファンだからワンチャンあればと思うけど……な感じだったかもしれない。

当時の自分の言動がどうだったかが定かじゃないんだけど。

そういう意味ではキズナ以来のちゃんとした期待を持てる馬だった。

 

あと今年や去年は特に、豊さんを応援していて歯がゆかったりもどかしい思いをたくさんしている。

騎手ファンというのは必ずこういった思いに駆られると私は思うのだが。

不平不満はゼロじゃない。

だけど私はお花畑でいたいからTwitterでは上澄みしかツイートしなくなった。

異論はあるだろうけど、一番幸せなのは自然にお花が生えているファンだと思う。

私はお花を枯らさないようにしてるタイプのお花畑だと自分では思っている。

 

なんだか余分な話をしてしまった。

さて豊さんは御年53歳。

武豊(53)ってびっくりするよね。

年上の人がまだ4人いるというのも凄い。

常人と違うとはいえ50代。

ルメールや福永、川田などのリーディング常連がいて、岩田望来や武史などの若いのも出てきている昨今。

彼らと同等なことを求めるのは酷なのだろうか。

そう思わなくはないけれど、かといって私はもうジョッキーは他の所に行ける気がしない。

執着と片付けてくれて構わない。

心に残る風景がある、2013年のダービー、2017年の天皇賞(秋)―――。

今年のダービーもそういう風景であることを祈った。

私のこういった想いを全部晴らして、バカかっこいいとボロ泣きさせてくれ、そういった自分勝手なエモーショナルをレース前は持っていた。

 

 

 

だんだん纏まりがなくなってきたから当日の風景に戻ろう。

本馬場入場で地下馬道から出てくるドウデュース。

初めて生で見るドウデュース。

スムーズに返し馬に入るドウデュース。

贔屓目で見てめちゃくちゃ輝いて見えた。

 

石川さゆりさんの君が代に拍手して、あっという間に15時40分。

ファンファーレが高らかに鳴る。

約6万人のファンの手拍子が響く。

すっかりコロナ前の風景に戻っていた。

やがてゲートが開き、18頭が私の目の前を駆けていく。

レースの様子は私のいる所ではターフビジョンがちゃんと見えなかったため、ドウデュースがどこにいるのか分からなかった。

ただただ直線を迎えるのを待った。

そして迎えた最後の直線。

誰かがドウデュースの名を言った気がした、豊さんの名を叫んだ気がした。

私もドウデュース!豊さん!と声が出た。

人だかりで直線の様子も定かじゃない。

歓喜のボルテージは上がっていく。

私がちゃんと見えたとき、視界にはドウデュースとイクイノックスがいた。

そしてドウデュースが1着でゴール板を駆け抜けた。

 

その瞬間涙が出てきた。

わあーとか叫んでた気がする。

あとその場を1周した。

アイメイクが崩れるなんて気にせず涙がポロポロ出てきた。

夢だったらどうしようなんて思った。

 

歓喜ウイニングランへ向かうドウデュースと豊さんが私の視界に現れる。

歓声の止まないスタンド、それに応える豊さん。

嗚呼、私はまたこれが見たかったんだ。

忘れられない景色がまた増えた。

自然と湧き上がるユタカコールは何度聞いたっていい。

こんなの見せられちゃったら惚れるしかないじゃん。

大舞台で輝く豊さんは宇宙一かっこいいんだから。

これを人は心酔と言うし、恍惚と言います。

こういうカタルシスがあるからたまらないのです。

やみつきになるのです。

やめられないし、止まらないの。

もちろんそんなつもりは毛頭ありませんが。

 

 

 

表彰式は内馬場の投票所の中で見た。

松島さん良かったねえと心底思った。

この松島オーナーというのがとにかく凄い。

一般庶民の私が推しにできることなんてせいぜい馬券を買うこととかグッズを買うぐらいだけど、松島さんは推しのために何億もの値段がする馬を何頭も買ったり、あの泣く子も黙るクールモアグループと関わりを持ったり。

豊さんのあのジムもオーナーの会社がやっている。

庶民が引くぐらいの貢ぎっぷり。

それだけ豊さんに魅了されてるってことだろうけど、とにかく桁違い。

半端ない。

これを愛と言わずに何が愛だろう。

そこに愛はあった。

 

そしてこのダービーでその愛が勝ったのだ。

必ず最後に愛は勝つ、という歌詞があるけれど、まさにそれだ。

 

だけどこの愛はまだ結実しちゃいけない。

彼らには凱旋門賞という目標がある。

何もなければドウデュースは秋フランスへ行くことになるだろう。

勝負になるのかならないのか。

現時点でそんなことは分からない。

そこにまず行かなくちゃ、勝ちも負けもできないんだから。

もし、そんなことがあるのならば……出来すぎ?でも豊さんってそんな出来すぎのストーリーを歩まれている方じゃないですか。

下手なフィクションよりフィクションなこともあるし。

今回のことだって完璧なシナリオだったじゃないですか。

今から秋が楽しみです。

 

 

 

表彰式が終わった後はキャンプ地に戻ってかき氷を食べた。

生きてて良かったと冗談じゃなく本気で思った。

死にたいとかは思ったことないけど、生き辛い世の中ではあるから。

 

またああいう景色が見たい。

その想いが私を突き動かす。

また見られるかもしれない、いやまた見られるはずだ。

だって空が雲一つなかったから。

ダービーまでは憎らしかった日差しもこの時はそんなこと思わなくなった。

ダービーは気持ちの良いぐらい晴れていないと。

そしてその晴天が豊さんには似合うんだ。

 

 

 

2022年のダービーは私にとって最高の結末でした。

またこういう景色が見られるように日々徳を積むことにします。

あとドウデュースくん関連の物は買います。

 

 

 

いやあそれにしても本当に、本当に、最高でした。

豊さん、日本ダービー優勝おめでとうございました!!!!!!

 

 

 

END